ニブは一枚板でまさにプレス向きの形をしている。
金は柔らかいし、簡単に成形できると思っていたのが甘かった。 圧延後は硬くなっているのでびんびんにバネが利いている。 久保さんは「あぶればいいんだよ」と言われるが、 せっかく圧延した強度が下がってしまうのはいただけない。 まずは、金型。 差厚圧延で0.2から0,4mmn勾配を持った素材を金型に密着させなければならない。 とんでもないことに社員は最初はオス形無しで作ろうとしていた。 ここでは書かないがこの方法は確かに板厚差ををキャンセル出来るが 形状凍結性に著しく欠ける。18kの圧延された素材のスプリングバックも 考慮に入れなければならない。金型で材料をつぶすくらい密着させる必要がある。 それくらい加圧しないとニブの微妙な曲面は作れない。 結局、オス型を作る歯目になり多くの時間をロスしてしまった。 時間は非常に重要である。まさに時は金なり。 顧客に断りを入れるしかなかった。 戦略的にこの12号サイズを選んだ意味も薄れてしまった。 そこで、体制を一新しベテランも加入してもらって出来たオス型がこれだ。 さすがである。ベテランが加入して見違えるツールが出来た。 昔はそれこそ手作業でペン先の3次元曲面を板厚の勾配を考慮して作っていたのだ。 こんなちっちゃなペン先でも学ぶべきことはたくさんある。 金型がきちんと勾配を持っているクリアランスになっているのかどうやって確認するのか? これ一つとってもまともに考えることが出来ない。 さぁ、困ったぞ。
by pencluster
| 2014-09-05 09:56
| Going the Distance
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