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Room No.146 ”モンブラン146モデルの多彩なバリエーション”
50年代146のカラーバリエーション<その3>

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ん?

ペリカン??
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むむむ・・・
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ぎゃーっ

これも50年代146にあるカラーバリエーションの一つ。
「グリーンストライプ」。そもそも生地の作り方がストライエイティッドと違う。
こいつはデンマーク工場で生産された、
246グリーンマーブルなどに使用された生地を使う。
これをペリカンのようにグリーンマーブルとクリアカラーの
セルロイドを交互に積層し、薄くスライスして縞模様を作る。
そのあと。丸めて成形し切削加工で形を整えて各パーツを作っていく。
面白いのは天冠でブラックの天冠にこの材料を巻きつけて作られている。
天冠もストライプ模様のものもあれば、通常の“緑縞”のものもある。
キャップのみストライプ模様のタイプもあるようだ。
尻軸もストライプ模様の個体もある。一度日本のコレクターのコレクションで見かけたので、
その方にお借りして写真を撮らせていただく約束をしていたのだが
かなわず、今回わざわざドイツのコレクターの家まで行って写真を撮らせていただいた。
172Pixペンシルまでこの通りのストライプ模様・・・。
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144も同様のモデルがあり当店にも在庫があるが、142はまだ見かけたことがない。
また、グレーストライプというのも存在はしない。そもそもセルロイド生地がなかった。
普通の緑縞500本に対し1本くらいの数だというひともいたそうだがどうだろうか。
非常に少ないことは確かである。
# by pencluster | 2011-07-04 18:17 | Room N0. 146
Room No.146 ”モンブラン146モデルの多彩なバリエーション”
50年代146のカラーバリエーション<その2>

146を含め、その下のサイズ144、142というモデルには昨日ご紹介した
カラー以外にコレクティブルスターズなどの本では見られない
カラーもあるのでご紹介しよう。

まずは、コレクターのあいだでは「ペールグリーン」
と呼ばれているもので、146の極初期の型、とさかクリップの
ついている時代(これは後日ご紹介したいと思います)に出ており、
144にもみられる。142はまだみたことがありませんが、172Pixにはあります。
色味は一見すると褪色したグレーやグリーンのようですが
並べてみると明らかに違う。やや黄金色に近い感じのグリーン。
鮮やかさより渋い色合い。玄人好みのような・・・。

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私が思うにこれはコマーシャルモデルではなくパイロット生産
(準量産という意味で日本のメーカーではありません)的なバリエーションだったと思われる。
グリーンの軸を薬品か何かで色をトーンダウンさせて作ったような形跡があるからだ。
いずれにしても、あまり見かけることはないが、ひょいっと
修理品に交じってくることがあるのでみなさんのコレクションに
中にあるあるかもしれませんよ。146はまだ1度しか入荷していない。
# by pencluster | 2011-07-03 22:53 | Room N0. 146
Room No.146 ”モンブラン146モデルの多彩なバリエーション”

◆◆◆このカテゴリーでは、1949年に発売以来、
現在でも続くモンブランの”146”そのバリエーションと
各部品の年代ごとの違いをを少しづつ紹介していきたいと思います◆◆◆

<<1950年代のカラーバリエーション>>
146(現在ではル・グランと呼称される)というと
ブラックという印象が強いと思うが、1950年代の146では
セルロイドの特性を生かしたいくつかのカラーバリエーションが
生産されていた。
初めてこのカラーモデルを目にしたときは、
モンブランてこんなカラフルな万年筆を作っていたのかと驚いたものだ。
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上から2番目のグリーン・ストライエイティッド(緑縞)は
恐らくマラカイト(クジャク石)イメージしたもので、
グリーンパール&ホワイトパール、ブラックの
細い角材を積み上げて温水下で押し出し、あるいは引き抜き加工して
丸い棒状の素材を得て、切削加工で製品にしていく。
驚いたのは、胴軸。
インクビューを縞模様に織り交ぜた凝りよう。
透明なセルロイドを積層することでインク残量がわかるようになっている。
一番下のグレー・ストライエイティッド(グレー縞)は何をイメージしたのか?
もしかしたらモンブラン山の花崗岩かもしれない。
下の写真はその素材。
断面を見ると四角い材料を重ね合わせているのがよくわかる。
ハンブルグのモンブラン工場のごみ箱に捨ててあったものを
拾っておいた人がおり、私に譲ってくれたものだ。
もう二度とつくれないだろう。
なんとももったいない話だが、今では試作品や古い材料などは
シュレッダーで完全にスクラップにされてしまうそうだ。

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# by pencluster | 2011-07-02 20:06 | Room N0. 146



こだわりの美麗ヴィンテージ万年筆を中心に少々深堀してご紹介していきたいと思います。
by pencluster
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