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50年代モンブラン146のレアなペン芯
「ツヴェルグ、これ見て見ろ」
 「何ですか?シュテュックさん、いつものフラットフィードですね?」
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「やっぱりおまえの目は節穴だな。。。そのドングリ眼を見て良く見て見ろ。でかい目を有効に使え」
 「そう言われてもですね・・・・」
「久しぶりの登場なんだ。更新しろってGinzaのオヤジがうるさいからやっと見つけたネタなんだ。おいおい!ルーペで見なくても分かるだろう」
 「あぁ、溝幅が違います!」
「やっと気づいたか!よぉし、おまえにも教えてやる。」
 「あ、ありがとうございます!でもシュテュック技師長、たぶんこれくらいに違いはもうみんな知ってるんじゃ?」
「んー?まぁ、そうかもな。まぁいいさ、こっちの右側のと比較してみろ」
50年代モンブラン146のレアなペン芯_b0215343_1640211.jpg

 「幅がまっすぐですね。段が無い。それに付け根の切り方も違います。なぜですか?」
「なぜって、そりゃぁおまえこっちの方が良いと思ったからさ。」
 「何がいいんですか?」
「溝が太いんだから、より多くのインクを含めるし、空気の流入抵抗も下げられるだろ?」
50年代モンブラン146のレアなペン芯_b0215343_16421551.jpg


 「それで、ひだりの細溝タイプはすぐ止めちゃったんですか?」
「まぁな。半年ぐらいで太いのに変えた」
 「で、効果上がりました?」
「何の?」
 「いや、ですからインクとか空気のとことか・・・」
「そりゃ、お前見た感じがちがうんだから当然よ」
 「どのくらい?」
「お前、ドイツ人なら日々進化しなけりゃ行けないことくらいわかるだろ?少しでも改善するのがあたりまえだろうが」
 「書いた感じは・・・確かにちがうか・・・」
「やっと分かるようになってきな。そう思う心が大事だぞ!」
 「・・・・・。」

<登場人物>
シュテュック技師長:モンブラン・ハンブルグ工場マイスター
ツヴェルグ    :モンブラン・ハンブルグ工場生産管理部班長

※この物語は登場製品以外すべてフィクションにて候 

<解説>
モデル136のペン芯を当初流用していたがその直後わずかな期間
生産されていたと思われるペン芯。
裏側の溝が細く段付きでないのが特徴。
インクが通る表側(ペンの裏側に当たる部分)の溝の幅も異なる。
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by pencluster | 2012-03-12 16:49 | Room N0. 146
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こだわりの美麗ヴィンテージ万年筆を中心に少々深堀してご紹介していきたいと思います。
by pencluster
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